柏原由佳 / 長井朋子 / 佐藤翠 / 染谷悠子

ART in PARK HOTEL TOKYO 2017出展のお知らせ

小山登美夫ギャラリーは2月11日よりパークホテル東京で開催するアートフェア、ART in PARK HOTEL TOKYO2017に参加いたします。

会場:パークホテル東京 26階・27階 (2フロア)
東京都港区東新橋1丁目7番1号 汐留メディアタワー (フロント25階)
会期:2017年2月11日[土] – 2月12日[日]
時間:2月11日[土] 11:00pm – 7:00pm
   2月12日[日] 11:00pm – 7:00pm
HP:http://www.aipht.artosaka.jp/outline

ブース:#2723

出展作家:柏原由佳長井朋子佐藤翠染谷悠子岡崎裕子

作家プロフィール

柏原由佳

柏原由佳は1980年広島県生まれ。2006年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、渡独。2012年にはVOCA展に出展、佳作賞と大原美術館賞を受賞しています。同年、ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツにて研修。ライプツィヒ視覚芸術アカデミーを2013年に卒業し、2015年同アカデミーマイスターシューラーを取得しました(Annette Schröter教授に師事)。現在、ドイツ、ベルリンを拠点に制作活動を行なっています。

主な個展に、「借景」(バウハウス・デッサウ財団研究員Torsten Blumeによるキュレーション、バウハウス・デッサウ、ドイツ、2008年)、「最初の島 再後の山」(大原美術館、岡山、2016年)などがあり、小山登美夫ギャラリーでは2011年、2012年、2013年、2016年、2019年と5度の個展が開催されました。

柏原由佳は、透明性と濃密さが共存した、生命力溢れる独特な作品世界をつくりあげています。
彼女の絵画制作は、西洋の伝統的な古典絵画技法に基づき、半油性下地を独自の配合で混ぜ合わせてキャンバスに塗りこむ作業からはじまります。そこでできあがったオリジナルのキャンバスの上に、油絵の具を日本画のように薄く溶き、同時にテンペラ絵具も用いながら描いて独特な深い色彩を表現するのです。

柏原の作品には、現実の景色と内なる想像の空間がゆるやかに編み込まれて存在します。その背景には、日本を離れ渡独して制作を続ける彼女の、内と外の「距離」への興味が介在しているといえるでしょう。ドイツと日本の物理的な距離、それぞれの文化間での精神的な距離、また日本人としての自分と、ドイツにいる自分との距離。それは彼女が作品で繰り返し取り上げる洞窟、穴、山、湖といったモチーフを、内省的な思索をシンボリックにあらわすものへと昇華し、大地にひそむ根源的な自然のエネルギーをも喚起させています。

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/artist-meets-kurashiki-vol-14-book/

http://yukakashihara.com

長井朋子

長井朋子の絵の中に描かれている森や部屋の背景には、たくさんの動物たちやこどもたち、色とりどりの木やキノコなどが、まるで劇場のように配置されています。様々なモチーフが散りばめられた絵はどれも、空想の物語の世界を凝縮したような躍動感とイメージの層が複雑に重なり合う独特の空間性をもっています。多彩なマチエールや筆致が不思議なリズムとなり、まるでひとつの音楽を奏でているかのような表現を試みています。鑑賞者は実際に展示空間の中に立ち、絵と対峙することでこの旋律を感じ、また自分が子どもだった頃の懐かしい感覚や思い出、その頃みた夢など、いつの間にか自身の記憶と経験が作品世界と接続し、絵の中に入り込んだかのような感覚を覚えます。

長井朋子は1982年愛知県生まれ。2006年に愛知県立芸術大学を卒業し、現在は東京にて制作活動を行っています。2008年、東京オペラシティーアートギャラリーProject Nでの個展をはじめ、その後も京都、鹿児島、香港、シンガポールなどで個展を開催してきました。また2010年の「VOCA展2010 現代美術の展望-新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京)に出展したほか、海外では、2011年のヴェネツィア・ビエンナーレ関連企画展「Future Pass – From Asia to the World」(Palazzo Mangilli Valmarana、ヴェネツィア)や、ソウル(Gana Art Center、2011年)、グルノーブル(Le Magasin – Centre National d’Art Contemporain、2011年)、ベルリンでのグループ展(me Collectors Room Berlin、2010年)などに出品しています。そのほか東日本大震災の被災地である宮城県七ヶ浜にある遠山保育所(設計:髙橋一平建築事務所。2013年に竣工)の再建に際し、園児のための屋外プールに絵を描くプロジェクトに携わりました。NHK Eテレの番組「時々迷々」(2010年〜)のオープニングタイトルや番組内のアートワーク、同じくNHK Eテレの「もやモ屋」(2019年〜)に作品を提供するなど、美術館やギャラリーでの作品展示に限らず幅広く活動しています。本の装画も手がけており、片桐はいりさん『もぎりよ今夜も有難う』 (キネマ旬報社、2010年)、原田マハさん『旅屋おかえり』(集英社文庫、2014年)、藤野千夜さん『時穴みみか』(講談社、2015年)などの表紙に作品が使用されています。2017年には初の本格的作品集「Thousands of Finches」を刊行。作品は高橋コレクション(日本)、オルブリヒト・コレクション(ドイツ)、ザブラドウィッチ・コレクション(イギリス)、ジャピゴッツィコレクション(スイス/アメリカ)など国内外に収蔵されています。

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/thousands-of-finches/

佐藤翠

1984年愛知県生まれ。2008年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業。在学中ディジョン国立美術大学(フランス)へ交換留学し、2010年東京造形大学大学院造形学部修士課程を修了。平成29年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスにて研修を行いました。

色とりどりの服が掛かったクローゼット、高いヒールの靴が並ぶシューズラック、鮮やかな花々。佐藤翠の絵画は女の子の憧れが詰まった宝石箱のようであり、大胆で素早いタッチがモチーフの輪郭を溶かし、具象性と抽象性が共存しつつ鮮やかな色彩と卓抜な構成が強い魅力を放ちます。また絵画の魅力、喜びに溢れ、「ほのかな、かすかな官能性の香りがいわば隠し味のように重なって、比類ない豊麗な世界」(高階秀爾『ニッポン・アートの躍動』(講談社)を生み出しています。

主な個展に「Diaphanous petals」(ポーラ美術館アトリウム ギャラリー、神奈川、2019年)、「Bouquets」(8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京、2019年)、「Orange glow」(Green Art Flowers Gallery、パリ、フランス、2018年)、「Reflections」(Roppongi Hills A/D Gallery、東京、2017年)など。主なグループ展に「あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ」(愛知、2016年)、「絵画を抱きしめてEmbracing for Painting -阿部未奈子・佐藤翠・流麻二果展-」(資生堂ギャラリー、東京、2015年)などがあります。

作品は、芥川賞受賞作家・中村文則の小説『去年の冬、きみと別れ』(幻冬舎、2013年)、女性作家集団「アミの会(仮)」の短編小説集『アンソロジー 嘘と約束』(光文社、2019年)の装画や、『花椿』(資生堂)にて原田マハの短編小説と挿画でコラボレーション、コスメブランド「RMK」とのコラボレーションによるメイクアップキットが販売されるなど、その活躍の場を広げています。「VOCA展2013 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」(2013年、上野の森美術館、東京)では大原美術館賞を受賞、作品は同美術館に収蔵されました。

https://www.midorisato.com

染谷悠子

染谷悠子は1980年千葉県生まれ。2004年東京造形大学美術学科絵画専攻卒業、2006年東京藝術大学大学院版画専攻修了。2004年町田市立国際版画美術館の全国大学版画展で、収蔵賞/観客賞を受賞し、作品が収蔵されました。主な個展にRichard Heller Gallery(2014年、サンタモニカ、アメリカ)があり、小山登美夫ギャラリーでは、2007年、2010年、2013年、2017年と4度の個展を行っています。

染谷悠子はパネルにキャンバス、そして和紙を張り、そのやわらかな風合いを生かしながら、繊細な筆致と色彩で、花や鳥、樹木、動物がモチーフの架空の世界を描きます。
染谷は「言葉を綴るように、鉛筆を動かしていく」と語り、まず鉛筆の淡い輪郭線が画面を作り始めます。細密画のように綿密な描写にも関わらず、絵全体の印象が非常に軽やかなのは、存分にとられた余白とのバランスと、リトインクを使った独特の手法—水彩絵具だけが塗り重ねられるのではなく、版画用のインクも用いて瞬時に彩色していく—による色彩が、透明感に溢れているからでしょう。それらのモチーフは画面の十分な余白により浮遊感を与えられ、それらが紡ぐ物語、そしてその続きへと、鑑賞者を誘うかのように強い輝きを放っています。また版画の手法で色をつけられ、画面に重ねられた和紙が生み出す独特な色彩と質感も魅力です。
2004年町田市立国際版画美術館、全国大学版画展、収蔵賞/観客賞、2014年「VOCA展 2014 現代美術の展望 -新しい平面の作家たち-」佳作賞受賞。

1980年 千葉県生まれ
2004年 東京造形大学美術学科絵画専攻卒業
2006年 東京藝術大学大学院版画専攻修了

出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/yuko-someya-books/